大学時代、英会話サークルに入っていた。サークルは、放課後に留学生と話をして、英語力を向上させるものあった。しかし、読み書きは得意だが、聞き取りや会話は、まるでできなかった。いつも辞書とにらめっこしながら、何とか会話に参加していた。
留学生とは、一緒に食事に行く機会を持つこともあった。たまたま隣の席に座ったのが、女性の留学生だった。いつもは英会話のグループが違うので、あまり接触することはなかった。すごくかわいい子でそのこともっと会話をしたいと思った。
彼女もまだ日本語はおぼつかないので、自分が英語をマスターしようと英会話を本気で学んだ。
もう英会話の時間に辞書とにらめっこすることもなくなるまでになった。英語を上手になりたければ、英語を話す恋人を作れとよく言うが、好きな人でもいいようだ。彼女とも英語で前より流暢に話せるようになっていた。しかし、彼女は、留学の期間を終え、母国に帰った。結局告白もできないままだった。
しかし、英語は話せるようになった。それが遺産だ。英会話は、話したいと思う気持ち、これが向上には不可欠のようだ。